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みずほ信託銀行
ひばりが丘支店

米田 憲正

みずほ信託銀行
個人業務部

杉浦 美保

金融サービスと生活サポートを一つにパッケージ
一人ひとりの人生を持続的に支える「選べる安心信託」

「つかう」「まもる」「のこす」――さまざまな金融機能に加え、生活をサポートするサービスもカバーする「選べる安心信託」。お客さまとご家族の人生に安心をもたらすサステナブルな商品はいかにして誕生し、進化を遂げてきたのか。現場のニーズを汲み取って開発に臨んだ個人業務部、最前線でお客さまと接するコンサルタントが、一人ひとりの人生に寄り添う商品の真価を語る。

杉浦 美保

一つの財布で面倒をクリアにする
「選べる安心信託」を開発した背景

――「そろそろ資金の管理を任せたい」「家族に資金を引き継ぐ準備をしたい」「詐欺に遭わないか心配……」など、高齢者や家族はお金の心配事が多くなります。「選べる安心信託」は、大切な資産を守り、残すための信託機能を備えていますね。

杉浦:ご本人の資金を管理して月々定額を受け取れる「ご自分用受取機能」、詐欺被害を防止したり、認知症に備えたりするための「解約制限機能」、生前贈与によって相続財産額を減らし、相続税額を引き下げられる「暦年贈与機能」、万が一の際の資金の引き継ぎをスムーズにする「ご家族用受取機能」など、信託機能を一つにまとめたのが「選べる安心信託」という商品です。

もともと、みずほ信託銀行には個人向けの金融商品がたくさんあって、「選べる安心信託」が持つ個々の信託機能をそれぞれの商品として販売していました。しかし、お客さまから寄せられるのは「年をとると、お金の管理が面倒になる」という声でした。人生100年時代を迎え、健康や認知、生活環境によって、必要な機能は異なってきます。そこで、もっとお客さまのためになるサービスを届けられないか……と考え、この商品を開発しました。多くのお客さまにとって必要な機能を一つにパッケージし、その中から必要な機能をチョイスできる柔軟性を持っているのが特徴です。わかりやすく言うなら、資産の管理も受け取りも、「一つのお財布で管理しましょう」という提案ということなのです。

――高齢者やご家族にアピールする機能が多く揃っているのですね。日本は65歳以上の高齢者の割合が30%近くに達し、高齢化社会から高齢社会を過ぎ、超高齢社会に突入しました。高齢者とその家族を安心・安全に支える金融商品が求められています。

米田:私が担当したお客さまでは、80代の女性とお子さま3名というケースがありました。亡くなられたご主人の勤務先であった上場企業の株式を持っており、ご本人が認識していないところで株価が上昇。資産の承継対策が喫緊の課題になっていたのです。どうにかスムーズな相続のお役に立てないかと、お客さまが口座を持っていたみずほ銀行、みずほ証券と連携してサポートいたしました。

当初はご本人が承継対策にあまり関心を示されなかったのですが、同席いただいたお子さまへのご説明も丁寧に実施。ご家族の負担を減らし、しっかりと資産を引き継げる施策をご理解いただき、選べる安心信託を利用していただけることになったのです。お客さまご本人だけではなく、ご家族にも寄り添って説明し、理解いただくこと。これこそ、私たちが大切に考えていることです。

というのも、高齢になると、健康状態の変化や認知機能が急激に変化する傾向があります。お元気だったのに、半年後には入院ということも。「相続の対策をもう少し早く考えておけばよかった」というケースも少なくありません。また、離れて暮らしているご家族が、認知機能の衰えを速やかに把握できない場合もあるでしょう。そんな時、ご本人でも払い出しにガードをかける「解約制限機能」が有効です。資産を「つかう」「のこす」だけではなく、大切な資産を「まもる」備えもあります。ご本人、そしてご家族に寄り添った金融機能がご提案できます。

杉浦 美保

一つの財布で面倒をクリアにする
「選べる安心信託」を開発した背景

――「そろそろ資金の管理を任せたい」「家族に資金を引き継ぐ準備をしたい」「詐欺に遭わないか心配……」など、高齢者や家族はお金の心配事が多くなります。「選べる安心信託」は、大切な資産を守り、残すための信託機能を備えていますね。

杉浦:ご本人の資金を管理して月々定額を受け取れる「ご自分用受取機能」、詐欺被害を防止したり、認知症に備えたりするための「解約制限機能」、生前贈与によって相続財産額を減らし、相続税額を引き下げられる「暦年贈与機能」、万が一の際の資金の引き継ぎをスムーズにする「ご家族用受取機能」など、信託機能を一つにまとめたのが「選べる安心信託」という商品です。

もともと、みずほ信託銀行には個人向けの金融商品がたくさんあって、「選べる安心信託」が持つ個々の信託機能をそれぞれの商品として販売していました。しかし、お客さまから寄せられるのは「年をとると、お金の管理が面倒になる」という声でした。人生100年時代を迎え、健康や認知、生活環境によって、必要な機能は異なってきます。そこで、もっとお客さまのためになるサービスを届けられないか……と考え、この商品を開発しました。多くのお客さまにとって必要な機能を一つにパッケージし、その中から必要な機能をチョイスできる柔軟性を持っているのが特徴です。わかりやすく言うなら、資産の管理も受け取りも、「一つのお財布で管理しましょう」という提案ということなのです。

――高齢者やご家族にアピールする機能が多く揃っているのですね。日本は65歳以上の高齢者の割合が30%近くに達し、高齢化社会から高齢社会を過ぎ、超高齢社会に突入しました。高齢者とその家族を安心・安全に支える金融商品が求められています。

米田:私が担当したお客さまでは、80代の女性とお子さま3名というケースがありました。亡くなられたご主人の勤務先であった上場企業の株式を持っており、ご本人が認識していないところで株価が上昇。資産の承継対策が喫緊の課題になっていたのです。どうにかスムーズな相続のお役に立てないかと、お客さまが口座を持っていたみずほ銀行、みずほ証券と連携してサポートいたしました。

当初はご本人が承継対策にあまり関心を示されなかったのですが、同席いただいたお子さまへのご説明も丁寧に実施。ご家族の負担を減らし、しっかりと資産を引き継げる施策をご理解いただき、選べる安心信託を利用していただけることになったのです。お客さまご本人だけではなく、ご家族にも寄り添って説明し、理解いただくこと。これこそ、私たちが大切に考えていることです。

というのも、高齢になると、健康状態の変化や認知機能が急激に変化する傾向があります。お元気だったのに、半年後には入院ということも。「相続の対策をもう少し早く考えておけばよかった」というケースも少なくありません。また、離れて暮らしているご家族が、認知機能の衰えを速やかに把握できない場合もあるでしょう。そんな時、ご本人でも払い出しにガードをかける「解約制限機能」が有効です。資産を「つかう」「のこす」だけではなく、大切な資産を「まもる」備えもあります。ご本人、そしてご家族に寄り添った金融機能がご提案できます。

米田 憲正

商品開発×現場、
お客さまとのコミュニケーションが
超高齢化社会への
ソリューションを作った

――「選べる安心信託」は信託機能にとどまらず、介護・老人ホーム、家事代行、見守り・警備、住まいの改修もカバーしています。どのような経緯で実装されることになったのでしょうか?

杉浦:金融にとどまらない「生活サポートサービス」ですね。有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅や家事代行会社と提携し、選べる安心信託を通して支払いを代行するかたちで提供しています。みずほ信託銀行ならではの特徴として高齢のお客さまに支持をいただいておりますが、私たちがこうした非金融のサービスを金融商品に入れる例は多くありません。この機能を検討し始めたのは、窓口にいらしたお客さまから「いい老人ホームを紹介してほしい」という声を多く寄せられたからです。

私たちも何とか紹介できないかと考えましたが、老人ホームはお客さまが老後の大切な時間を過ごす場所でもあります。軽々にできることではありません。しかし、ご本人が安らかに生活でき、ご家族の負担を減らせるのは、安心・安全を支える商品の理念にも合致するものです。行内で議論と検討を進め、選べる安心信託が支払いを代行するというかたちで機能の追加を決めました。こうして、老人ホームや介護、家事代行、かけつけサービスなども「一つの財布」からお支払いいただけるようになったのです。

米田:選べる安心信託は「この商品はどうですか?」と売り込むような商品ではないんです。お客さまとコミュニケーションを取りながら、困りごとやニーズを聞き出し、「それなら、この機能がお役立ちかもしれません」と提案して、解決のお手伝いをしていきます。その意味では、老人ホーム、そして家事代行のサービスも好評です。現時点では元気で単身生活に支障がなくても、近い将来には何かしらの不安があるものです。

「エアコンの掃除やバリアフリーのリフォーム、ホームセキュリティや定期的な訪問などのみまもりサービスもご紹介しているんです」。そう説明すると、興味を持って聞いていただけるので、みなさんの関心の高さがうかがえます。「今は必要がなくても、身の回りの生活でお困りごとがあったら、まずは私たちにご相談してください」といった、中長期的なご提案ができるのです。さらに、お客さまのお困りごとには、私どもが信頼できる業者を厳選して紹介し、割引価格でご利用していただけます。本商品の特典には、お客さまに費用をご負担いただかずともご利用いただけるサービスもあり、ご好評をいただいております。

――商品開発と現場がお客さまとコミュニケーションを重ね、機能を充実させてきたわけですね。

杉浦:金融機能でも生活サポートサービスでも、「この機能に実効性を持たせたい」と考えた時は、米田さんをはじめとする営業店のコンサルタントに連絡し、お客さまのニーズやエピソードを聞き取っています。

そして、お客さまには年4回のアンケートを実施し、生の声も収集しています。販売して終わりではなく、さらに機能を拡充し、より良いものにしていくこと、バージョンアップを重ね続けていくことを重視しているからです。選べる安心信託の発売を開始した2017年から時代も変化し、お客さまを取り巻く環境も変わってきました。ただ、カタログのように機能やサービスの数を単純に増やすことのみが目的ではありません。本当に必要な機能は何だろう? 常に振り返り、掘り下げながらお客さまに向き合い、商品の向上を目指し続けています。

米田 憲正

商品開発×現場、
お客さまとのコミュニケーションが
超高齢化社会への
ソリューションを作った

――「選べる安心信託」は信託機能にとどまらず、介護・老人ホーム、家事代行、見守り・警備、住まいの改修もカバーしています。どのような経緯で実装されることになったのでしょうか?

杉浦:金融にとどまらない「生活サポートサービス」ですね。有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅や家事代行会社と提携し、選べる安心信託を通して支払いを代行するかたちで提供しています。みずほ信託銀行ならではの特徴として高齢のお客さまに支持をいただいておりますが、私たちがこうした非金融のサービスを金融商品に入れる例は多くありません。この機能を検討し始めたのは、窓口にいらしたお客さまから「いい老人ホームを紹介してほしい」という声を多く寄せられたからです。

私たちも何とか紹介できないかと考えましたが、老人ホームはお客さまが老後の大切な時間を過ごす場所でもあります。軽々にできることではありません。しかし、ご本人が安らかに生活でき、ご家族の負担を減らせるのは、安心・安全を支える商品の理念にも合致するものです。行内で議論と検討を進め、選べる安心信託が支払いを代行するというかたちで機能の追加を決めました。こうして、老人ホームや介護、家事代行、かけつけサービスなども「一つの財布」からお支払いいただけるようになったのです。

米田:選べる安心信託は「この商品はどうですか?」と売り込むような商品ではないんです。お客さまとコミュニケーションを取りながら、困りごとやニーズを聞き出し、「それなら、この機能がお役立ちかもしれません」と提案して、解決のお手伝いをしていきます。その意味では、老人ホーム、そして家事代行のサービスも好評です。現時点では元気で単身生活に支障がなくても、近い将来には何かしらの不安があるものです。

「エアコンの掃除やバリアフリーのリフォーム、ホームセキュリティや定期的な訪問などのみまもりサービスもご紹介しているんです」。そう説明すると、興味を持って聞いていただけるので、みなさんの関心の高さがうかがえます。「今は必要がなくても、身の回りの生活でお困りごとがあったら、まずは私たちにご相談してください」といった、中長期的なご提案ができるのです。さらに、お客さまのお困りごとには、私どもが信頼できる業者を厳選して紹介し、割引価格でご利用していただけます。本商品の特典には、お客さまに費用をご負担いただかずともご利用いただけるサービスもあり、ご好評をいただいております。

――商品開発と現場がお客さまとコミュニケーションを重ね、機能を充実させてきたわけですね。

杉浦:金融機能でも生活サポートサービスでも、「この機能に実効性を持たせたい」と考えた時は、米田さんをはじめとする営業店のコンサルタントに連絡し、お客さまのニーズやエピソードを聞き取っています。

そして、お客さまには年4回のアンケートを実施し、生の声も収集しています。販売して終わりではなく、さらに機能を拡充し、より良いものにしていくこと、バージョンアップを重ね続けていくことを重視しているからです。選べる安心信託の発売を開始した2017年から時代も変化し、お客さまを取り巻く環境も変わってきました。ただ、カタログのように機能やサービスの数を単純に増やすことのみが目的ではありません。本当に必要な機能は何だろう? 常に振り返り、掘り下げながらお客さまに向き合い、商品の向上を目指し続けています。

みんながハッピーになる、
サステナブルな未来の実現へ
高齢者と家族の生活を支える
ソリューション

――商品をアップデートするのは、あくまでお客さま、ご家族のニーズに応えていくことが第一義にあるということですね。今後の機能拡充にも期待がかかります。

杉浦:「生活サポートサービス」では、NTT東日本・西日本と提携し、固定電話にかかってくる特殊詐欺の電話をブロックするサービスを組み込みました。これはAIを活用して通話音声を解析し、特殊詐欺の被害を未然に防ぐことをねらったもの。ご家族の安心にもつながるものです。

「金融サービス」では、信託財産から払い出したご資金を、あらかじめ決めておいた手続き代理人が受け取れる「手続代理人受取」も実効性を持った機能です。身の回りの世話をお願いしてくれる方が医療費や身の回りの品の購入資金にお使いいただけます。預り金や使途を明確にしておくことで、手続代理人とご家族の行き違い、トラブルを防ぐことができるのです。

高齢者も、そしてご家族も、お金に関する悩み、生活の困りごとはそれぞれ異なります。金融商品だからここまでしかできない……そのような枠組みにとらわれることなく、お客さまの声に真摯に耳を傾けて商品の開発、機能向上を考え続けてきました。お客さまファーストで議論を深め、必要なものは自由な発想で取り入れていく。これがみずほ信託銀行の強みだと考えています。

米田:選べる安心信託をお客さまに説明していると、「何だか銀行っぽくない商品だね」といった感想を持つお客さまも少なくありません。そのように受け止められるのは、むしろ私たちの誇りです。杉浦さんたちが、信託の良さを活かしながら銀行の枠にとらわれないサービス、商品を開発し、私たちがお客さま視点に立って提案し、届けていく。この一連のプロセスがうまく回っている証明だと思うからです。

「契約したので悩みの種が一つ消えました」「親が遠方にいるけど安心です、すごく助かっています」。こうした声をいただけるのは大きな喜びです。今後も多くのお客さまに、この商品を届けていければと思います。

――高齢者、ご家族を支え、一家を持続的にサポートしていく。まさにサステナブルな金融商品の真価が見えてきました。

杉浦:資産を次の世代に安心して、スムーズに継いでいくこと。これは世帯だけではなく、日本の社会にとっても大きな課題です。現役世代も労働の担い手が減る中、介護離職などの問題が表面化しています。金融分野でも、そして生活をサポートする非金融分野でも、型にはまらずに商品を考え、サービスを実装していきたいと考えています。それが、お客さまそれぞれのサステナビリティ活動を支え、みんながハッピーになる将来につながっていくと確信しています。

みんながハッピーになる、
サステナブルな未来の実現へ
高齢者と家族の生活を支える
ソリューション

――商品をアップデートするのは、あくまでお客さま、ご家族のニーズに応えていくことが第一義にあるということですね。今後の機能拡充にも期待がかかります。

杉浦:「生活サポートサービス」では、NTT東日本・西日本と提携し、固定電話にかかってくる特殊詐欺の電話をブロックするサービスを組み込みました。これはAIを活用して通話音声を解析し、特殊詐欺の被害を未然に防ぐことをねらったもの。ご家族の安心にもつながるものです。

「金融サービス」では、信託財産から払い出したご資金を、あらかじめ決めておいた手続き代理人が受け取れる「手続代理人受取」も実効性を持った機能です。身の回りの世話をお願いしてくれる方が医療費や身の回りの品の購入資金にお使いいただけます。預り金や使途を明確にしておくことで、手続代理人とご家族の行き違い、トラブルを防ぐことができるのです。

高齢者も、そしてご家族も、お金に関する悩み、生活の困りごとはそれぞれ異なります。金融商品だからここまでしかできない……そのような枠組みにとらわれることなく、お客さまの声に真摯に耳を傾けて商品の開発、機能向上を考え続けてきました。お客さまファーストで議論を深め、必要なものは自由な発想で取り入れていく。これがみずほ信託銀行の強みだと考えています。

米田:選べる安心信託をお客さまに説明していると、「何だか銀行っぽくない商品だね」といった感想を持つお客さまも少なくありません。そのように受け止められるのは、むしろ私たちの誇りです。杉浦さんたちが、信託の良さを活かしながら銀行の枠にとらわれないサービス、商品を開発し、私たちがお客さま視点に立って提案し、届けていく。この一連のプロセスがうまく回っている証明だと思うからです。

「契約したので悩みの種が一つ消えました」「親が遠方にいるけど安心です、すごく助かっています」。こうした声をいただけるのは大きな喜びです。今後も多くのお客さまに、この商品を届けていければと思います。

――高齢者、ご家族を支え、一家を持続的にサポートしていく。まさにサステナブルな金融商品の真価が見えてきました。

杉浦:資産を次の世代に安心して、スムーズに継いでいくこと。これは世帯だけではなく、日本の社会にとっても大きな課題です。現役世代も労働の担い手が減る中、介護離職などの問題が表面化しています。金融分野でも、そして生活をサポートする非金融分野でも、型にはまらずに商品を考え、サービスを実装していきたいと考えています。それが、お客さまそれぞれのサステナビリティ活動を支え、みんながハッピーになる将来につながっていくと確信しています。

(2022年9月22日)

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